カフェみくみく

まったりと生きる。時には忙しく時にはのんびりと。家事が好き書くことが好き。

レッドカード。

 一通のメールがやってきて除名するという

何からおれの名を除くというのか

これほど何も持たないおれの

ひたひたと頰を叩かれておれはODから醒めた

タイムラインを占領するデモの動画より

空梅雨の微かなしずくにリズムをきいた

殺された少女の魂は遠くあえかになり

怒りはたえだえによみがえるが

おれは怒りを拒否した 拒否したのだ組織を

おれに残されたのは詩を記録すること

サイトや受賞者を憎むこと

口調のとがった正論でおれをカウンセリングするものから孤独になること しかし

まだ波打つ心臓に耳をかたむけ

過去のツイートに涙することではない

みずからの詩をみつめられない目が

どうして巨きな滅亡を見られるものか

一歩一歩とセラピストはつぶやいたが

絶望を数えることはできない 

だから おれの呼吸は止まっていった

ひたひたと頰を叩かれておれは睡眠薬から醒めた 別な生へ

心優しいDMで慰めにきた友よ

おれの無表情におどろくな

おどろいているのはおれだ

おれにはきみがゾンビのように見える

きみの背後の世界はホラー映画のようだ

同志はまだ頑張れると励ますな

おれはきみたちから孤独になるが

差別の底はふかくメンタルに病んだ人間は数えきれない

一歩ふみこんで偽の連帯を断ちきれば

はじめておれの目にゴシップだらけのYouTubeが襲いかかってくる

その瞬時にいうことができる

みずからの詩をみつめる目をもたない奴らが

あたらしい組織に死をもたらす と

これは訣別であり始まりなのだ 生への

すると一通のメールがやってきて除名するという

何からおれの名を除くというのか

サイトから?生から?

おれはすでにHNで連帯しているのではない

黒田喜夫より

2017