カフェみくみく

まったりと生きる。時には忙しく時にはのんびりと。家事が好き書くことが好き。

再読。

再び、きちんと読み直して感じたことをつらつらと書く。
この主人公の恵子さんの生き方は、何やらやるせないのだ。
学校でも家庭でも、居場所と言うものがまったくなくて、コンビニ店員としてマニュアルに従う事で、自分のアイデンティティを獲得している訳なのだが、
そこに、何というかものすごい勘違いがある。
要するに、周りにいる「あちら側」の人間は、誰もそんなロボットみたいにコンビニ店員していない訳である。(当たり前だが。)
この恵子さんは、一種のロボットである。
私もそういう面は、限りなく近くあるので理解は可能なのだけれども、
現実の日本社会と言うのは、落ちこぼれ哲学者の白羽が言う通りで、
縄文時代以来(かどうかは知らないが、)ほぼ同じ規範で動いている。
言外の言と言うか、人間とはかくあるべしと言う基準が世間にはある。
恵子さんは、そういう言外の言を逸脱して生きている。
本人も、それじゃまずいとどっかでわかっていて、だからこそ必死に他の店員の服装のデータをこっそり盗んだりしている訳だが、
そこに世間体を気にするという感情が抜け落ちているつか、そもそも世間体と言うものが彼女の中にインプットされていない訳だから、
結果的にはたぶん、他の店員にはなんかおかしな人としてカテゴライズされているに違いなく、
だからこの作品の題名は「コンビニ店員」ではなく「コンビニ人間」なのである。

 

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